こんにちは。連載企画「人生、。」も3回目を迎えました。
今回のインタビュイーも、めぶきが「U-18Sumitt」で出会った方で、自ら食に関するお仕事を作っているこおりみおさん。
彼女が食にかける想いと覚悟、信念を突き通すための柳のような意志が光るインタビューとなりました。ぜひ最後までご覧ください。
めぶきです。今回の記事は、私のインタビュアーとしてのデビュー回です!
明確な将来ビジョンを持つ彼女の、自己解像度や言語化能力は私も見習いたいです。後半には、夢に向かって一歩踏み出すためのアドバイスを教えて頂きました!
「思いを大切にした食」に興味を持ったきっかけ
めぶき:サミットでお会いした時、「食で人と人が繋がる場を作りたい」というお話をされていたのが印象的でした。改めて、食に興味を持ったきっかけや、これまでの人生について教えていただけますか?
こおりみお: 食に興味を持つようになった一番のきっかけは、3歳くらいから自然と料理をしていたことです。純粋に料理が好きという気持ちから始まって。
大きな転機は小学2年生の時。病気がきっかけで1週間くらい固形物が食べられなくなったんです。その空腹を経験して初めて、「食べることって本当に生きることなんだな」と思って。そこから「料理」という枠を超えて、「食」そのものへの関心が深まりました。
成長するにつれて目標も具体的になって、今は「思いを大切にした食」にすごく興味があります。
めぶき:3歳からキッチンに立っていたなんてすごいですね。ご家族も料理好きだったんですか?
こおりみお:家では特にルールがなくて、料理をしなさいと言われたこともありませんでした。気づいたらできることを手伝うのが当たり前になっていた感じです。NHKの料理番組が好きでいつも見ていたので、その影響もあるかもしれません(笑)。

自分の手で未来を創る。フリーランスという働き方
めぶき:先ほどおっしゃっていた「思いを大切にした食」をキーワードに、これからどんな人生を歩んでいきたいですか?
こおりみお:今年の4月から個人事業主として開業しました。食を中心とした仕事の軸は2つあって、1つはコミュニティカフェなどのメニュー開発。もう1つは、「思いのある手料理」をキーワードに、誰かの伝えたい思いをサプライズの料理と空間で形にするお仕事です。
最終的には、月に1週間は海外で食文化を学びながらそれを発信して、残りの3週間は日本で働く、という自由な働き方を目指しています。
めぶき:素敵な働き方ですね!
こおりみお:趣味のために仕事をするより、人生もやりがいも仕事も全部一体化させたいんです。生きていること自体が仕事、みたいな。自分がやりたいことで誰かに価値を提供できたら、それが一番だなって。
めぶき:そういう自由な働き方や考え方は、何がきっかけで生まれたんですか?
こおりみお:高校生の時から、なぜか就職という選択肢が自分の中になくて。ずっと自分でビジネスをやっている人に憧れがあったんです。雇われることが悪いとは全く思いませんが、どこかに所属する「何々の自分」ではなく、その人自身がブランドになるような生き方に惹かれていました。
起業家は守られていない分、常に試行錯誤し続けないと生き残れない。その中で努力している姿が、人として魅力的だなって。いつかそういう人たちと対等に話せるようになりたいと思い、個人事業主という働き方を選びました。

「本当の安定」とは何か
めぶき:会社に所属することで得られる「肩書き」や「守られている感覚」について、私も最近すごく考えます。そう感じるようになったきっかけはありますか?
こおりみお:トップが「右」と言ったら、世の中の流れが「左」でも右に行かなければいけない。というような日本の組織での空気感が自分には魅力的ではありませんでした。
誰かに言われてやるよりも、自分で価値を生み出せるようになりたい。そして、「代わりのきかない仕事」がしたい、という思いがずっとありました。
めぶき:自分にしかできない仕事、ですか。
こおりみお:最初は、安定を求めるなら絶対に会社員だと思っていました。でも最近出会った、すごく刺激を受けた方にこう言われたんです。
「本当の安定なんてない。会社が倒産したら誰も守ってくれない。世の中の景気が落ちた時に一緒に落ちて、上がった時に一緒に上がっていける。それを自分でコントロールできる働き方が一番安定しているんだ」と。
確かに、会社の決定で自分の意に反する道を選ばざるを得ず、その結果倒産しても誰も助けてくれない。それなら、責任は大きいけれど、自分で変えられる働き方の方がリスクは少ないし、たとえ失敗しても自分自身で納得できるな、と思ったんです。
めぶき:失敗しても納得できる、というのは確かにそうかもしれません。
こおりみお:自分が「左だ」と思っていても、会社が「右」と言えばそれに従わなくてはいけない。そういうのが本当に苦手で、モチベーションが下がってしまうタイプなんです。だから、たとえ失敗するとしても、自分で決めて挑戦した方がいい。その方が「じゃあ次は別の方法で試してみよう」って思える気がします。

「自分にしか作れない空間」を目指して
めぶき:「自分にしかできない仕事」と「自分がやったことで評価される働き方」。その二つが、こおりみおさんが選んだ「料理」という道と、すごくマッチしているように感じます。
こおりみお:ありがとうございます。私は、究極の料理を作って一方的に提供するシェフ、というよりは、例えば「誰かに送るためのクッキーを作る」といったワークショップをたくさん開きたいんです。
クッキーを作れる人はたくさんいるけれど、「誰かに思いを伝えたい」という人たちを集めて、手紙を添えて渡す。そういう「思い」をベースにした仕事には、その人にしか作れない空気感が生まれると思います。
めぶき:なるほど。
こおりみお:私にとって料理は、言葉にできない思いを形にする力があると思っています。「お疲れ様」という言葉も素敵だけど、そこに豚汁を一杯添えて渡したら、思いは何十倍にもなる。作る手間や、相手を思って行動してくれたことが嬉しいから。
料理をエネルギー摂取のためだけじゃなく、感情を動かせるツールとして捉えたい。そうすれば、料理が面倒だと感じている人にとっても、大切な人との関係を育むための素敵な手段になるんじゃないかなって。
夢の解像度を上げる方法
めぶき:今、夢があるけれどなかなか踏み出せない、という人にとって、こおりさんの話はすごく励みになると思います。
やりたいことがあっても「夢のまま」で終わってしまう人って多いと思うのですが、どうしたら行動に移せるのでしょうか?
こおりみお:「夢の解像度を上げること」が大切だと思います。たとえば、「将来カフェをやりたい」という人は多いけれど、それをもう少し具体的に、「どんな人が来るカフェ?」「立地は?」「営業時間は?」「提供するメニューは?」「なぜやりたいの?」というところまで考える。
そうやって自分の夢を具体化していくことで、やるべきことが見えてくるし、逆に「私はこういうことがしたかったんだ!」という本当の願いに気づくこともあります。
めぶき:なるほど。自分自身の願いを見つめ直すという感じですね。
こおりみお:そうです。「夢」としてふわっと抱えている状態のままだと、自分でも本気で叶えたいのかどうか分からなかったりします。だけど、深掘りしていくことで、「これは今じゃないな」と思えば一旦置いておくこともできるし、「絶対にやりたい!」と思えば、じゃあ何から始める?と行動につながる。
「やりたいことをやる」って、意外と難しいんですよね。やりたいことがあっても、そのための努力や苦労を乗り越える覚悟がなかったら、「やりたいけどやらない」っていう選択になってしまう。だから、覚悟を持って踏み出すためにも、まずは夢の輪郭をはっきりさせることがすごく大切だと思っています。
「その人自身がブランドになる」社会を目指して
めぶき:では最後に、これからのビジョンを教えてください!
こおりみお:今後は、企業と一緒にプロジェクトをしたり、商品開発に関わったり、もっと幅広く「食」の可能性を広げていきたいです。そして、どんな場所でも「自分らしく在り続けられる人」でありたい。
その先のビジョンとしては、「その人自身がブランドになる社会」を作ること。
肩書きや所属に頼らず、自分という人間の価値で生きていける人がもっと増えたら素敵だなって。だから私は、今の自分にできることを一つずつ積み重ねて、そんな社会の実現に少しでも近づけたらと思っています。
めぶき:本当に、こおりさん自身がまさに「自分自身がブランド」になっていて、憧れます。今日は貴重なお話をありがとうございました!
こおりみお:こちらこそ、ありがとうございました!